活用事例
2026-02-18

作業時間84.1%削減。ManualForceが“コミュニケーションツール”になった理由

業務手順の文書化が進まない課題を解決。トランスコスモスがManualForceで手順を自動マニュアル化し、引き継ぎの属人性を解消。PoCで84.1%の工数削減を達成した導入事例。

作業時間84.1%削減。ManualForceが“コミュニケーションツール”になった理由

‍トランスコスモス株式会社

トランスコスモス株式会社は、顧客企業の事業パートナーとして「売上拡大」と「コスト最適化」をグローバルに支援するアウトソーシングサービスを提供しています。デジタルマーケティング、EC、コンタクトセンターを統合した“グローバルデジタルCXサービス”に加え、バックオフィス領域などを幅広く支える“グローバルデジタルBPOサービス”を展開し、企業の顧客接点から業務基盤までを一気通貫で支援しています。

今回はBPO国内1位※である同社で、BPO業務のサービス開発を担う露木様にお話しを伺いました。

インタビュアー(以下、I):本日はありがとうございます。まず、御社での露木様のご担当領域から教えてください。
露木様:BPO業務(コールセンター業務)のサービス開発部門に所属していて、「transpeech」のサービス開発に関わっています。

I:ありがとうございます。では改めて、「transpeech」がどんなサービスなのか、具体的に教えていただけますか?
露木様:「transpeech」は通話内容を音声認識でテキスト化し、要約文生成でコンタクトセンター業務を支援するソリューションです。近年はVOC抽出、FAQ生成、カスタマーハラスメントアラート、必須案内チェックなどのAIアシスト機能も強化され、顧客企業のシステム環境下でも提供を開始しています。

I:ありがとうございます。今回お話しいただくManualForceの活用は、どのくらいの人数のチームで進めているのでしょうか?
露木様:現在は約10名規模で利用しています。

I:なるほど。では、ManualForceの導入前はどんな課題があったのでしょう?

「わかっているのに、残せない」──説明と引き継ぎがボトルネックに

露木様:課題は大きく2つでした。
1つは、業務説明に時間がかかること。もう1つは、引き継ぎ業務で暗黙知を形式知化できていないことです。

I:具体的には、どう困っていたのでしょう?
露木様:説明や引き継ぎに工数が取られてしまって、説明する側、つまりベテランや管理職の通常業務が進まない。新任者も、自走できるまでに時間がかかる。これは分かりやすい影響です。

もう少し厄介なのが、暗黙知のほうでした。

-「これは慣れ」「とりあえずこうしている」

-判断基準や例外対応が言語化されない

-手順書があっても「なぜ・いつ」が書かれていない
こうした“肝心なところ”が人の頭の中に残ります。結果として、引き継ぎや増員をためらうようになり、事業拡大やDXの足かせにもなり得る、という危機感がありました。

I:その危機感が、現実に「厳しい」と感じた場面はありましたか?
露木様:あります。引き継ぎ資料が明文化される風習がないと、例外処理や判断基準さえもが口頭になってしまう。すると、「その都度判断」というグレーゾーンが生まれます。“同じ状況なのに、担当者によって判断が揺れる”ことが起きやすくなるので、そこが一番怖かったですね。

伝えたい。でも「面倒」が勝つ──録画と明文化の限界

I:ManualForceの導入前は、どのように対応されていたのでしょう?
露木様:いわゆる「完成されたマニュアル」に固執せず、簡単な伝達事項でもWindowsの標準録画を用いて明文化をするようにしていました。

I:それでも続かなかった理由は?
露木様:作業しながら画面キャプチャを取って、ドキュメントにして……という一連の流れが面倒で、結局、言語化・明文化が続きませんでした。「やった方がいい」は全員もちろん分かってはいるのですが日々の業務の中で“やりきる”のが難しい。

この問題は、引き継ぎだけの話じゃありません。サービス開発だと開発検証やテストの手順共有も日常的に発生します。
その場では分かっていても、少し時間が経つと「結局どうやるんだっけ?」となりやすい。すると、また人に聞く。こういう小さな手戻りが積み重なる感覚がありました。

操作が「そのまま残る」なら、話が変わる

I:そこでManualForceを検討されたわけですね。検討時の不安はありましたか?
露木様:クリックするたびにマニュアルが生成されるので、冗長なドキュメントになってしまわないか、という懸念はありました。

I:それはどう解消されたのでしょう?
露木様:操作に慣れることで冗長化は解消されました。加えて、「社内伝達資料」と割り切って使うことで、どこまで作り込むかの期待値が整理でき、運用しやすくなりました。

I:最終的な決め手は何でしたか?
露木様:操作録画がそのままドキュメント化されるので、「業務説明や引き継ぎが本質的に楽になる」と感じたことです。画面操作をそのまま残せる。さらに、暗黙知としての操作のコツや順番、判断の流れが自然に残る。ここが大きかったですね。

さらには、サービスリリース時の操作説明をWeb会議等で行う事があるのですが、動作を録画&ドキュメント化することで、会議終了後に直ぐに配布できるといったメリットもあります。特に、質疑応答の際に質問を受けた内容について、実画面を使って操作説明をする際などは、Q&Aマニュアルの代わりにもなるので大きなインパクトがありました。生成AIの発展と共に議事録を自動生成するツールも存在しますが、リアルタイムでマニュアルの素案が作成できるというのは、画期的だと思います。

マニュアル作成が「負担」から「副産物」へ

I:導入後、何が変わりましたか?
露木様:マニュアル作成が「負担」ではなく「副産物」になりました。作業者であれば誰でも、自然に明文化できるようになったのは大きいです。加えて、PC操作のエラーログなどのキャプチャも簡単にできるようになり、ヘルプデスク業務も楽になりました。

露木様:先ほどお話ししたテストの文脈でも、効果を感じています。社内のワークフロー基盤を使っていると、実行時間のタイムアウト制限が絡むケースがあります。

ワークフロー検証を始めるところからManualForceで記録し、タイムアウトが起きた地点までの操作手順をそのまま“証跡”として共有しています。必要に応じて計測(ラップ)も併用し、どのステップで時間がかかったかも揃えています。そうやって「どこまで進んで、どこで落ちたか」を時間情報として残しておくと、後から見返して再現できるし、チーム内で同じ前提で会話できます。
ただ、以前はこういう情報を証跡として共有しきれず、口頭や個人メモになってしまっていました。そこが変わった感覚があります。

I:チーム内では権限をどのように運用されていますか?
露木様:編集者権限は部の半分くらいのメンバーが使っていて、残りは閲覧が中心です。他部門でも触ってみたいという声が出ることがあります。いまは「マニュアル作成ツール」というより、チーム内で「どうやったか」「どこで詰まったか」「どう判断したか」を共有する、コミュニケーションツールとしての位置づけになってきています。

PoC段階で84.1%削減

I:ManualForceの効果について、可能な範囲で教えてください。
露木様:PoCの結果、84.1%の削減効果が見込まれました。検証のコンセプトは「手順の網羅性と第三者の再現性の可否、且つ数値的な削減効果が有るか否か」となります。具体的には「transpeech」での各システム設定手順や、社内処理手順等の全10種の手順を対象にManualForceで手順を作成。作成した手順の「網羅性」と「第三者の再現性」が担保されていることを確認し、最終的には従前の方法とManualForceとでの作業時間を比較した結果、上記の削減効果が認められました。

実運用でも同様の効果があると思います。

 

【PoC対象手順 全10種】

-ManualForceでの実作業時間:110分

-従前の方法での予想作業時間:690分

-合計削減時間:580分(≒84.1%削減)

 

I:最後に、ManualForceの導入を検討している方へ一言お願いします。
露木様:明文化や共有は重要だと分かっていても、手間が大きいと続きません。「明文化したいけれども、負担が大きい」多くの方々が抱えるこの課題を、ManualForceは解消し、日々の業務の副産物としてナレッジが蓄積される環境を自然につくってくれます。引継ぎや検証がスムーズになり、組織全体の動き方が良い方向に変わっていくはずです。

業務効率化と再現性向上を目指すのであれば、導入をお勧めしたいツールです

 

出展

※https://www.trans-cosmos.co.jp/ir/library/pdf/2024/inte20240930.pdf